(43)参事と代表権を有しない常勤理事等の職能について

Question

代表権を有しない常勤理事は表見代表権者とみなされても業務の執行はできないものと解するが、一方参事は職員ではあるがその職務の代理権限は裁判上裁判外の広汎に及び、代表権のない常勤理事よりその職能範囲は広いものと解されるが如何。

Answer

参事は、組合に代わってその業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をなす権限、すなわち組合の事業全般に関する包括的な「代理権」を有している(中協法第44条第2項、商法第38条第1項)。一方、代表権のない業務担当理事の権限は、理事会の構成員として業務執行の決定などに参画する理事としての一般的権限のほかに、理事会の決議又はそれに基づく業務規則等に定められた業務執行の実行に当たる権限を有する。
ただ、その業務執行の内容は、純粋に内部的な組合業務に限られ、少しでも組合外部に対する直接の関係を含む事項については、権限を有しない。
したがって、「職務権限の範囲」は、代表権のない業務担当理事の方が参事より広いが、「業務分担の範囲」という点では参事の方が広いと解する。
ただし、参事は職員の地位であり、その任免は理事会の決定によるので、理事以上の地位ということではない。(125-138)

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